2024年12月10日、金沢市内にて、北陸のプロダクトイノベーションを加速するためのイベント「HOKURIKU Innovation Summit」が開催されました。
このイベントは経済産業省「産学融合拠点創出事業(産学融合先導モデル拠点創出プログラム)」、および中小企業庁「イノベーション・プロデューサー事業」の一環として、一般財団法人北陸産業活性化センターと株式会社RICHの共催により実施したものです。
北陸地域の企業、大学、金融機関、公共団体をはじめとして、北陸のプロダクトイノベーションを牽引するキーパーソン約90名が一堂に会し、「北陸のプロダクトイノベーションを加速する」をテーマとして、基調講演やパネルディスカッション、ネットワーキングを通して先進事例の共有や意見交換を行いました。
違和感から始まるプロダクトイノベーション
基調講演では、東京大学名誉教授である中尾 政之氏より「失敗学の権威が語る~リスクもチャンスも違和感を起点に始まる~」と題して、プロダクトイノベーションの起点となる「違和感」についてお話をいただきました。
近年の生成AIの普及により、産業構造やプロダクト開発手法も大きく変化しています。その中で、継続的にプロダクトイノベーションを起こしていくには、現場レベルでの「違和感」が重要であることを、様々な事例を元に多くの示唆をいただくことができました。
北陸地域を牽引する4社のイノベーション事例
パネルディスカッションでは、北陸地域のプロダクトイノベーションを牽引する企業4社の皆様に登壇いただき、最初に各社の事例共有を行っていただきました。
“製造AIと完全自動化で、製造現場の常識を変える”
世界初のAIソフトウェア「ARUMCODE1」を提供するアルム株式会社の平山 京幸氏。
“自動車リサイクルのグローバルプラットフォーマー”
自動車リサイクルプラットデジタルフォームを世界で展開する会宝産業株式会社の近藤 高行氏。
“デザイン思考で、イノベーションを!”
IH式個別加熱調理システム「dishcook(ディッシュクック)」を提供するアイディッシュ株式会社/株式会社下村漆器店の下村 昭夫氏。
“産学連携の橋渡しに新しい価値を提供”
産学連携クロスオーバーシステム「Ocket」を提供する株式会社日本オープンシステムズの園 博昭氏。
各社の事例共有の後、中尾氏も加わり、
- 開発に起点となる違和感とは何だったか?
- どのように具体的なニーズを把握したか?
- プロダクト立ち上げ時の苦労は?
などのテーマを元にしたパネルディスカッションを行いました。先進的なプロダクトを立ち上げた背景にある、地道なヒアリング活動や試行錯誤について、各社の経験を元に様々なコメントがありました。
「違和感」を起点とするプロダクトイノベーションの重要性はもとより、それを牽引するリーダーの強い意志や情熱が感じられる、熱気あるパネルディスカッションとなりました。
ネットワーキングイベントを通して交流を深める
パネルディスカッションのあとは会場を移してアットホームな雰囲気で、第2部のネットワーキングイベントを実施しました。
基調講演やパネルディスカッションの登壇者を囲んで、北陸地域のプロダクトイノベーション創出についての様々な意見交換を行いました。どのテーブルも話が大いに盛り上がり、約3時間のイベントもあっという間にお開きへ。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。